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足腰の未来を守ろう
こんにちは。江南市、岩倉市、稲沢市、北名古屋市、清須市などの近隣にあります、愛知県 一宮市の森整形外科(整形外科・リハビリテーション科)院長の松村成毅です。前回のブログ記事では、足腰の衰えを知らせる「4つのサイン」と「ロコチェック」をご紹介しました。今回はその続編として、今の自分の状態を数値で知る「ロコモ度テスト」と、予防・改善のための運動「ロコトレ」について解説します。
ロコモ度テストとは?
ロコモ度テストは日本整形外科学会が提唱する、足腰の機能を評価する方法です。3つの簡単な検査を行うことで、ロコモの進行度を「ロコモ度0〜3」の4段階で判定します。
■ 立ち上がりテスト
40cmや20cmの台から片足・両足で立ち上がれるかを見ます。
■ 2ステップテスト
大股で2歩進んだ距離を身長で割って移動能力を測定します。
■ ロコモ25(質問票)
日常生活における運動器の不調・支障について25問で評価します。
■ ロコモ度の判定基準
| ロコモ度 | 状態 | 説明 |
| 0 | 健常 | 特に問題なし |
| 1 |
軽度の低下(予備軍) |
ロコモが始まりつつある状態 |
| 2 | 中等度の低下 | 移動に支障が出始めている |
| 3 | 高度な低下 | 要介護のリスクが大きく高まる状態 |
▶ こちらのサイトでもセルフチェックが可能です。
「ロコモONLINE(https://locomo-joa.jp/check)」
ロコモ予防のための運動「ロコトレ」
ロコモは早期に気づいて、継続的に運動することで予防・改善が可能です。そこで日本整形外科学会が推奨するのが、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)です。誰でも安全に取り組める、基本+応用の4種目をご紹介します。
■ 基本のロコトレ(2種目)
1. 片脚立ち(バランス力を鍛える)
・ 片足を床にすかない程度に上げます
・ 1日の目安:左右1分ずつ×3回
・ 転倒に注意してつかまるものがある場所で行ってください。支えが必要な場合は机や壁に手や指先をつけます
2. スクワット(太もも・お尻の筋力強化)
・ 1日の目安:5〜6回 × 3セット
・ 背すじを伸ばしてゆっくり腰を下ろします
・ 膝は90度まで曲げます
・ スクワットが難しい場合は「浅めにしゃがむ」「椅子に腰掛け、机に手をついて立ち座りの動作をする」
・ 歩行能力や階段昇降の動作改善に効果的です
■ 応用編ロコトレ(2種目)
3. ヒールレイズ(ふくらはぎを鍛えます)
・ かかとを上げ下げします
・ 1日の目安:10回 × 3セット
・ 姿勢の安定・歩行時の蹴り出し力の向上に有効です
4. フロントランジ(全身の連動性と筋力向上)
・ 脚を前に出して腰を落とします
・ 1日の目安:左右10回 x 3セット
・ 踏み出し動作や体幹バランスの強化に効果的です
ロコトレのポイント
・ 息を止めず、ゆっくり丁寧に
・ 膝や腰に痛みがある方は医師に相談を
・ 「毎日少しずつ」が続けるコツ!
慣れてきたら「歯磨きをしながら片脚立ち」「テレビを見ながらヒールレイズ」など、日常生活にロコトレを取り入れてみましょう。
私はロコモアドバイスドクターとして、地域の皆さまが“歩ける身体”を保てるよう支援しています。「少しずつ足腰の衰えを感じてきた」「何か始めないとと思っている」そんな方にこそ、思い立ったいま“できること”を始めてほしいと願っています。
森整形外科ではロコモ度測定やロコトレ指導を行っています。お気軽にご相談ください。
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