整形外科/リハビリテーション科/リウマチ科

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院長 松村成毅のブログです

こんにちは。江南市、岩倉市、稲沢市、北名古屋市、清須市などの近隣にあります、愛知県 一宮市の森整形外科(整形外科・リハビリテーション科)院長の松村成毅です。今回は「温湿布・冷湿布の正しい使い分け」について、よく誤解されているポイントを踏まえて、湿布の選び方と注意点をわかりやすくお話しさせていただきます。


温湿布と冷湿布の使い分け

基本の使い分け


湿布(シップ)は、痛みが出たときにまず思いつく身近なアイテムですが「温湿布と冷湿布、どちらを使えばいいの?」という質問をよくいただきます。湿布の使い分けは、まず次の考え方を覚えておくと便利です。

痛みが出た“直後” → 冷湿布
・ 打撲・捻挫・ぎっくり腰など
・ 特に腫れや熱感がある時は冷やすのが基本
・ 早い段階では炎症が強いため、冷やすことで痛みが落ち着きます

痛みが“3ヶ月以上”続く慢性痛 → 温湿布
・ 肩こり、腰の慢性痛、関節のこわばりなど
・ 血流をよくして筋肉のこりを緩めるのが目的

湿布自体に“本当に冷やす・温める作用はほぼない”

これも誤解されがちなポイントです。実は湿布の「冷たさ」「温かさ」は、実際に患部の温度を下げたり上げたりしているわけではありません。

湿布に含まれる成分が、下記のような”感覚”を与えているだけなのです。
・ メントール → 冷たく感じる
・ カプサイシン → 温かく感じる

つまり、本当にしっかり冷やしたい・温めたい時に湿布だけでは不十分ということになります。

”しっかり冷やす・温める”ために湿布より効果的なもの

冷やしたいとき
・ 氷水で作ったアイスバッグ
・ 保冷剤(タオルに包んで)
・ 冷たいペットボトルなど
患部をしっかり冷やすことで、炎症が落ち着きます。

温めたいとき
・ ホッカイロ
・ 湯たんぽ
・ 蒸しタオル
こちらは血行を改善し、筋肉のこわばりを和らげます。

湿布に頼るより、目的に応じた「本当の熱/冷刺激」を加える方が圧倒的に効果的です。

温湿布には“かぶれやすい”という注意点も

温湿布は効果を感じやすい反面、肌がかぶれやすいというデメリットがあります。下記のような症状が出たら、すぐに使用を中止してください。
・ 赤くなる
・ かゆくなる
・ ヒリヒリする

皮膚の弱い方は、最初から温湿布ではなく「ホッカイロや湯たんぽで温める」方が安全な場合もあります。

湿布の“目的”を理解して使い分けを

湿布はあくまで「痛みを感じにくくする」「炎症を抑える」ための薬剤です。冷却・加温の道具ではありません。下記ポイントを知っておくと、湿布の効果を最大限に活かすことができます。
・ 急性痛の初期は冷やす
・ 慢性痛は温める
・ 本格的な冷却・加温は湿布以外の方法で
・ 温湿布はかぶれに注意

迷ったら是非ご相談ください

痛みの種類や原因によって、最適な対策は変わります。「冷やしたほうがいいのか、温めたほうがいいのか」「どの湿布を使うべきか」と迷われた時は、遠慮なく当院スタッフにお声がけください。


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