整形外科/リハビリテーション科/リウマチ科

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院長 松村成毅のブログです

運動会

秋は運動会のシーズンです。お子さんが一生懸命走る姿を見るのは、親にとって楽しみなものですね。

そして、保護者参加のリレーや競技となると、「昔は足が速かったから」「子どもの前で、ちょっといいところを見せたい」と、ついつい気合が入ってしまうお父さん・お母さんもいるのではないでしょうか。
ところが、この時期に整形外科で見かけるのが、「運動会で張り切りすぎて怪我をしてしまった保護者の方」です。特に注意したいのが、ふくらはぎや太ももの肉離れ、そしてアキレス腱断裂です。

この記事でわかること
・なぜ大人が運動会で怪我をしやすいのか
・肉離れとアキレス腱断裂、それぞれの症状の特徴
・当日までにできる、かんたんな準備
・怪我をしてしまったときの対応と、受診の目安

気持ちは学生時代。でも体は……


運動_学生時代

運動会で大人が怪我をする理由のひとつが、「頭の中のイメージ」と「今の体」のギャップです。
普段あまり運動をしていない方が、突然全力で走るのはもちろん注意が必要です。ただ、実は普段から運動している方も油断できません。

僕自身も40代後半となり、週2回のランニングと週2回の筋トレを続けています。それでも最近は、「頭ではこう動けると思っているのに、実際には体がその通りについてこない」と感じる場面がかなり増えました。悲しいですが、若い頃との違いをはっきり感じるようになっています。

特に40代は、まだ「自分は動ける」という感覚が残っている一方で、実際の体の動きには少しずつ変化が出てくる年代だと思います。30代は、まだ比較的思ったように動ける方も多い。一方で50代になると、「昔と同じようには動けない」と自覚して、無理をしなくなる方も増えてくる印象があります。

その間にある40代は、「まだ動けるつもり」と「実際の体」の差が大きくなりやすい年代なのかもしれません。
普段から運動している人ほど、「自分は大丈夫」と思って張り切ってしまうこともあります。しかし、筋肉や腱、関節、反応速度は、若い頃とまったく同じではありません。

そこへ突然、次のような動きが加わると、体には想像以上の負担がかかります。
⚫︎ 全力でダッシュする
⚫︎ 急に止まる
⚫︎ 方向転換する
⚫︎ 転びそうになって強く踏ん張る

運動不足の方だけでなく、運動に自信がある方こそ注意する。これも、運動会で怪我を防ぐために大切なポイントだと思います。

注意したい怪我① 肉離れ

運動会で起こりやすいのが、ふくらはぎや太ももの裏の肉離れです。

全力疾走した瞬間に、次のような感覚があった場合は、肉離れの可能性があります。
⚫︎ 「ピキッ」とした
⚫︎ 筋肉が切れたような感じがした
⚫︎ 突然、強い痛みが走った

痛みがあるのに「もう少しだけ」と競技を続けると、筋肉の損傷が広がってしまうこともあります。違和感や痛みを感じたら、無理をしないことが大切です。

注意したい怪我② アキレス腱断裂

さらに注意したいのが、アキレス腱断裂です。

アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつないでいる太い腱です。ダッシュやジャンプ、強く踏み込んだ瞬間などに大きな力がかかると、断裂することがあります。

特徴的なのが、「後ろから誰かに蹴られたと思った」という感覚です。ほかにも、次のような症状がみられることがあります。
⚫︎ 「バチン」「ブチッ」という感じがした
⚫︎ かかとの上に強い痛みが出た
⚫︎ うまく地面を蹴れない
⚫︎ つま先立ちができない

アキレス腱が切れていても歩けることはあります。そのため、「歩けるから大丈夫」と自己判断しないことも大切です。気になる症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。

運動会で怪我をしないために


運動会で怪我をしないために軽いジョギング

一番避けたいのは、普段ほとんど走っていない状態で、当日いきなり全力疾走することです。

運動会への参加が決まっているなら、少し前から次のような運動を取り入れ、体を動かすことに慣れておきましょう。
⚫︎ ウォーキング
⚫︎ 軽いジョギング
⚫︎ スクワットなどの筋力運動

当日も、出番までずっと座ったままではなく、少し歩いたり、軽く体を動かしたりして、体を温めてから競技に参加してください。
そして、もうひとつ大切なのが、「全盛期の自分と勝負しないこと」です。子どもの前だからといって、最初から100パーセントで走る必要はありません。少し余裕を持って走るくらいがちょうどいいと思います。

もし怪我をしてしまったら


競技中に強い痛みが出たり、腫れたり、歩きにくくなったりした場合は、そのまま無理をして競技を続けないようにしてください。

特に、次のような場合は、アキレス腱断裂の可能性もあります。
⚫︎ 「後ろから蹴られたような感じがした」
⚫︎ 「ブチッという感覚があった」
⚫︎ 「つま先立ちができない」

早めに整形外科を受診しましょう。

よくある質問(FAQ)

普段から運動しているので、大丈夫ではないですか?
運動している方ほど「自分は大丈夫」と思って張り切ってしまうことがあります。しかし、筋肉や腱、関節、反応速度は若い頃と同じではありません。特に40代は「まだ動けるつもり」と実際の体の差が大きくなりやすい年代です。運動に自信がある方こそ、注意してください。

肉離れとアキレス腱断裂は、どう見分けますか?
肉離れは、ふくらはぎや太ももの裏に「ピキッ」とした痛みが走ることが多い怪我です。アキレス腱断裂は「後ろから誰かに蹴られたと思った」という感覚が特徴的で、かかとの上に痛みが出たり、つま先立ちができなくなったりします。ただし自己判断は難しいため、気になる症状があれば受診してください。

歩けるなら、受診しなくてもいいですか?
アキレス腱が切れていても歩けることがあります。「歩けるから大丈夫」と自己判断せず、痛みや違和感がある場合は早めに整形外科を受診してください。

当日までに、何をしておけばいいですか?
少し前からウォーキングや軽いジョギング、スクワットなどで体を動かすことに慣れておきましょう。当日も、出番まで座りっぱなしにせず、軽く体を動かして温めてから参加してください。

運動会を、最後まで楽しい思い出に


森整形外科

運動会は、子どもたちの成長を感じられる大切な一日です。保護者競技では、ついつい大人も熱くなってしまいます。

でも、お父さんやお母さんが怪我をして、その後しばらく歩くのも大変……となってしまっては、せっかくの運動会も少し残念ですね。

「昔はもう少し走れたんだけどな」くらいで終わるのが、ちょうどいいかもしれません。

少し準備をして、無理をせず、家族みんなで怪我なく運動会を楽しみましょう。
もし怪我をしてしまったときや、「これくらいで受診していいのかな」と迷うときも、お気軽にご相談ください。ご予約は、下のボタンからどうぞ。

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この記事の執筆者

執筆者のプロフィール

松村 成毅(まつむら なるき)

医療法人モンキーポッド 森整形外科 院長

愛知県一宮市生まれ

・整形外科専門医
・日本整形外科学会認定スポーツ医
・日本整形外科学会認定
・リハビリテーション医
・日本整形外科学会認定リウマチ医
・ロコモアドバイスドクター

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