整形外科/リハビリテーション科/リウマチ科

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院長 松村成毅のブログです

こんにちは。愛知県一宮市にある整形外科・リハビリテーション科の森整形外科 院長の松村成毅です。
先日お笑いコンビ「千原兄弟」の千原ジュニアさんが特発性大腿骨頭壊死症という病気で手術を受けられたという記事を目にしましたので、簡単に解説いたします。

特発性大腿骨頭壊死症の主な要因

特発性大腿骨頭壊死症は、はっきりした原因がわからず(特発性)/股関節部分の骨の血流が悪くなり(大腿骨頭)/骨がつぶれる(壊死)病気です。関節は滑らかに動かなければいけませんので、骨がつぶれて変形してしまうとスムーズに動かせず、炎症が起こり強い痛みとなってしまいます。

特発性(=原因不明)とはいうものの、発症するかたの1/3にアルコール多飲歴があり、続いて1/3のかたにステロイドの投与歴があること、残りの1/3のかたはそれ以外が占めます。千原ジュニアさんの場合は、アルコールまたはステロイド投与の関与なのか、もしくは過去に大きなバイク事故も起こされていますので、その時に大腿骨に大きなダメージが加わり骨頭壊死にいたったという可能性もあるでしょう。もちろん、まったく原因がわからず発症してしまうケースもあります。

ちなみにアルコールは、日本酒換算で毎日2合を10年間飲酒すると発症リスクが高まります。またステロイドの投与とは、短期間で大量投与をされた方のことをいい少量で長期間服用していても発症頻度は低いとの報告があります。ここで1つ注意したいのは、ステロイド=悪ではもちろんなく、炎症をとることに優れているステロイドはたくさんの診療科で使用されています。整形分野においてもリウマチなどで使用しており、関節破壊を起こさないためには必要なお薬です。

特発性大腿骨頭壊死症は男女ともに30〜50代で発症することが多く、わが国では年間2,000〜3,000人発生しています。近年のステロイド使用やアルコール摂取量の増加を考えると、今後も増えていく病気と予想されています。千原ジュニアさんの他には、美空ひばりさんや坂口憲二さん、堀ちえみさんなども同病を発症されたようです。

特発性大腿骨頭壊死症になると

階段や車の乗り降りなど、股関節に力が加わった時に痛みが強く出ます。まずは鎮痛剤などで痛みをコントロールしていきます。歩く以上どうしても股関節に負担はかかりますので、年齢とともに悪化していくことが多いです。千原ジュニアさんについての記事をみますと、最近は就寝中も痛みで何度も目が覚めるというコメントもあり、夜間痛が出てくると手術を検討することになります。

特発性大腿骨頭壊死症の手術とその後の生活

骨がつぶれる怖い病気ではありますが、手術成績は大変よいです。一般的には人工関節といって、痛んだ骨を金属に置き換える手術となりますが、手術後早期に股関節の痛みは取れ、およそ3週間で普段通りの日常生活が可能になり、2〜3ヶ月ほどで社会復帰レベルにまで回復します。ちなみに人工関節は手術後20〜30年はもちますが、その後は金属にゆるみが出て入れ替える手術が必要になることもあります。

また、深くしゃがみ込むことの多い和式の生活様式の場合は、椅子やベッドといった洋式の生活に変更すること、激しいスポーツは控えるなど、金属(人工関節)の摩耗や脱臼を防ぐ注意が必要です。

とはいえ、手術前は足を引きずって歩いていた方も、手術後はまわりから見て気づかれることさえないほどに回復することが多いです。以上が特発性大腿骨頭壊死症についての解説となります。お読みいただきありがとうございました。

千原ジュニアさんの早い回復を願っています。


特発性大腿骨頭壊死のレントゲン写真1

特発性大腿骨頭壊死のレントゲン写真2

人工関節


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