整形外科/リハビリテーション科/リウマチ科
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院長 松村成毅のブログです

整形外科専門医が松本伊代さんの骨折について解説します

愛知県一宮市にある整形外科・リハビリテーション科 森整形外科 院長の松村成毅です。先日タレントの松本伊代さんが、TV番組の収録の中で腰椎圧迫骨折を受傷されたという記事を目にしました。

尻もちは、腰の骨に体重の6.5〜9倍の力がかかる

クイズコーナーで不正解となったため床が抜け、ウレタンで満たされた落とし穴に落ちたとのことです。今回初めて知ったのですが、1年前にもストレッチ中に背中を痛め、胸椎圧迫骨折を受傷されています。詳細は分かりませんが、とても軽微なエネルギーで骨折されるということは、もともと骨粗鬆症がベースにあった可能性が高いと考えます。今回はウレタンがしきつめられていたとはいえ、ストレッチ以上の負荷がかかったことは間違いありません。たとえば平地で転倒し尻もちをついた場合、腰の骨には体重の6.5〜9倍の力がかかると報告されています。体重50kgの場合、325〜450kgの力です。


正常な脊椎と骨折のある脊椎の比較図

骨が固まるまで安静に。ただし筋力低下に注意


まだ57歳という年齢にも関わらず、短期間で2度も骨折してしまったことも気がかりです。背骨の圧迫骨折を起こすと、身長が縮むだけでなく、背中が丸くなっていきます。そして背中が丸くなると隣接する骨にさらに負担がかかり、再度軽微なエネルギーで骨折を起こしてしまうという骨折の負の連鎖が起こっていきます。松本伊代さんの場合、年齢を考えると圧迫骨折を起こすには若く、潰れた背骨が固まるまでしっかり安静を指示しますが、安静期間が長ければ長いほど筋力の低下も起こり、さらに転倒リスクも高まるという悪循環となります。とにかく骨が固まるまでの3ヶ月間はコルセットを装着し、なるべく体に負担のない生活を心がけ、骨粗鬆症の治療がまだであれば早急に治療を開始したほうがよいでしょう。骨が固まったのち、落ちた筋肉を回復させるための筋トレも大切です。今回ばかりは早い回復を願うというよりは、時間をとってしっかり治してから復帰されることが望ましいと考えます。松本伊代さんの治療時間の確保と、その後の復帰を願っています。


頸椎、胸椎、腰椎、仙骨の図

早めの骨密度検査を


女性の場合、閉経を迎える50歳前後から骨量が減少し始めます。骨粗鬆症自体は治療すれば必ずよくなっていきますが、骨折してしまった骨は二度と元通りにはなりません。なにより骨折は寝たきりになる原因第1位です。骨折を起こす前に、一度骨密度のチェックをおすすめします。

当院では骨粗しょう症治療、骨密度検査を行っております。「1度検査したい」「予防をしていきたい」というかたはネットより診察の予約をお取りください。

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