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第95回日本整形外科学会に参加しました
学会にリアル参加してきました
こんにちは。愛知県一宮市にある整形外科・リハビリテーション科 森整形外科 院長の松村成毅です。先日『第95回 日本整形外科学会』に参加しました。今回の学会は3年ぶりに現地(オフライン)参加可能でしたので、会場でリアルに参加してきました。
2020年、2021年は新型コロナウイルスの影響でオンライン開催のみでした。オンライン開催のメリット・デメリットは以前ブログ(『日本整形外科学会もオンライン』)で書かせていただきました。
今回、新たに感じた現地参加のメリットは、かつて一緒に働いた同僚や尊敬する師との再会でした。知識や技術を高め合った同僚も、現在病院では中堅どころとなり、さらに専門性を高めて活躍しており大変刺激を受けました。また、私を育ててくださった師は、いまも私のことを気にかけてくださっており、あらためて自分の中で、師である先生の存在の大きさを実感いたしました。
ここ2年は実際に人に会うという機会がめっきり減ってしまったため、このように直接会うことで得られるものを渇望していた自分に気づきました。
さて、学会での話題で特に注目を集めていたものは「再生医療」と「AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を駆使した手術」でした。どちらも部屋に入りきれないほどの先生方が立ち見で熱心に聴いておられました。
「再生医療」は国内でも症例がますます増加しており、データが多く集まることにより、そこから得られる情報も増えてきました。すべての人に効果が出るというものではありませんが、選択肢として十分に魅力のある治療であると思います。新しい情報もしっかりインプットしてまいりましたので、興味のある方はお声がけください。
また手術現場においては、すでにARやVRを用いた手術が施行されています。簡単にご紹介しますと、実際の患者さんに電子画像をバーチャル投影して、骨に打ち込むスクリューの角度や深さなど、mm単位で寸分違うことなく挿入できるガイドが表示できるまでになっています。どうしても術者の経験値によるところが大きい外科手術ですが、これによってどの術者でも高いレベルで手術を行うことが可能となります。こういった先進的な発表をされるのは私よりも若い先生方が多く、発表内容自体も近未来を感じさせるワクワクした内容で、日本の医療技術の将来は明るいなと実感いたしました。
現地参加ということで、ちょっとした小旅行気分も味わえました。予期せぬ風景や情報に触れることができるのもオフラインでのリアル参加の醍醐味かなとも思いました。
若い頃は、学会というと正直義務感で参加しているところがありました。しかし年を重ねて年々新しい情報に触れることが楽しくなり、もっと講義を聴きたいと思うようになっています。今回4日間のうち現地参加は2日間でしたが、9時から19時までみっちり勉強してまいりました。日々知識をアップデートして、よりよい医療を提供していきたいと思っています!
学会参加にあたり、私の診療のお休みをいただきました。ご不便をおかけした患者さん、送り出してくれたスタッフのみなさん、学会に参加させていただきありがとうございました。